カミングアウトします

建設中の新居の近くに引っ越してきて、そろそろ1年が経とうとしています。

すっかりこの街に馴染みました。どこも「住めば都」と言いますが、この街は今まで住んできた中でもピカイチに肌に合っています。夫婦の会話に「いい街だねえ(苦笑)」というフレーズがたびたび出ます。

「いい街だねえ」の後の「(苦笑)」は書き間違いではありません。「いい街だねえ」のあとには、苦笑いというか含み笑いというか、ついつい目を見合わせてしまう不思議な空気が流れます。なぜなら…

カミングアウトします。

「住みたい街ランキング」なんかにも顔を出す街なので、なんとなくは知っていました。以前紹介した『どこ住む？東京’09』で勉強したりもしました。ただ、実際に足を踏み入れたのは初めて。土地を見て、駅まで歩いてみて、ぐるっと駅前を回ってみたところで購入を決めました。

あまりに安易で不用意。
不動産契約のダメな例だという自覚はあります。
これで今頃不満を感じていたとしても、自業自得。
いろいろ計画的に進めている風にこのブログで書いていますが、衝動買いに近い無計画なスタートだったんです。

なぜ決めたかというと、妻が「直感的に、この街はいいと思う」と言ったから。妻は基本的に住んだことがない街には否定的で、それまでの土地探しも馴染みがある範囲に絞っていました。その妻が、開口一番「いいと思う」と発言。これは何かある、と判断しました。

学生時代からチェックを続けていた不動産情報オタクの夫が、「この立地、この坪単価、この容積率…悪くない」と判断したのもポイント。実際、買ったあとも同じ街の不動産情報をチェックし続けていますが、「こっちの方が良かった」と後悔する物件は出てきていません。

直前に起きた、契約日前日に一方的に破談にされた事件のせいで買い急いでいたのではないか、と問われると…えー、ホントのホントに正直に言うと、それはありました。

今思い出しても、あの事件は最悪でした。夫婦それぞれの精神状態も、家庭内の空気も最悪。これまでの我が家の歴史で、最悪の瞬間でした。なので、100％冷静な判断ができる状態だったとは言い切れません。

ただまあ、冷静さとは真逆の判断で選んだ街をどんどん好きになるにつれて、その傷も完治。最近では、

と会話するまでになりました。

いやーでも、ホントよかった。この街がいい街で。こうしてカミングアウトできるほどに夫婦ともにこの街が好きになって。「妻の直感はスゴイ」ということが確認できたので、迷ったらそれに頼ろうと思います。